日本全国には、知名度はまだまだ低いものの、その土地で愛されている郷土料理が数多くあります。郷土料理は、その土地の特産品を使っているので、その特産品の良さが引き出された料理になっています。そこで今回は、西日本に絞って、一度は食べてみたいちょっとマイナーなグルメを紹介していきます。
1.大原の赤紫蘇ジュース 京都府京都市
大原の特産品である「しば漬」の漬け込みに用いる赤紫蘇で作ったジュース。大原で作られている赤紫蘇は、味・香り・発色が良く、最高級の赤紫蘇と評価されています。
赤紫蘇ジュースは、清水を沸かして赤紫蘇を煮出し、クエン酸もしくはレモン汁を混ぜて、色を定着させ酸味を付けたら完成です。味は、甘酸っぱく爽やかで、夏の暑い時期に飲むと元気が出る味になっています。
赤紫蘇ジュースを飲めるお店
志ば久(漬け物店)/6月下旬~7月下旬の期間、店内でサービス
住所/京都市左京区大原勝林院町58
営業時間/8:30~17:30 年中無休
2.さんまのなれずし 和歌山県新宮市
紀伊半島を回遊してきたさんまを、一年間塩漬けしてから、ご飯と合わせて約1ヵ月本漬けにした和歌山県新宮市の郷土料理。
さんまのなれずしを漬け床のご飯と一緒に食べると、ほどよい塩梅の塩加減で、爽やかな酸味と旨味が口の中に広がっていきます。
さんまのなれずしが食べられるお店
東宝茶屋/さんまの馴れ鮓1,430円(税込)
住所/和歌山県新宮市横町2-2-12
営業時間/11:30~14:00、17:00〜22:00 不定休
3.オリーブご飯 香川県小豆郡小豆島町
オリーブの島として有名な小豆島。この島にある「島宿 真里」では、特産品のオリーブの実を塩水に漬けた、新漬けオリーブを加えた炊込みご飯を食べることができます。
新漬けオリーブがある炊込みご飯に、エキストラヴァージンオリーブオイルをかけて食べると、オリーブの青い香りとほのかな塩味がして、上品な味わいです。
オリーブご飯が食べられるお店
島宿 真里:醤油会席(9,500円)の一品(季節の特撰)として提供
住所:香川県小豆郡小豆島町苗羽甲2011
4.出西生姜糖 島根県出雲市
出雲市斐川町出西地区の特産品は、辛味が強く芳香がある出西生姜。この出西生姜の生姜汁を搾り、砂糖とともに炭火で煮溶かして、銅型に流し込んでできるのが生姜糖。
島根県出雲市で生姜糖のお店といえば、甘さと辛さがほどよく口の中に広がる、昔ながらの板状の生生姜を作っている「來間屋生姜糖本舗」が有名です。
創業以来300有余年、昔ながらの製法で生姜糖を作り続けている「來間屋生姜糖本舗」の生姜糖には、手仕事から生まれる清らかな甘みがあります。
出西生姜糖を取り扱っているお店
來間屋生姜糖本舗/生姜糖板1枚・袋522円(税込) 生姜糖板1枚入・箱600円(税込)
住所/島根県出雲市平田町774
営業時間/9:00~19:00 定休日/不定休
5.みかん鍋 山口県大島郡周防大島町
みかんを皮付きのまま、タイなどの鮮魚、島の地野菜と一緒に寄せ鍋にしたのが周防大島の郷土料理「みかん鍋」。爽やかなみかんの香りが充満し、鍋にはみかんのエキスが溶けだしてさっぱりな味になります。
瀬戸内海の周防大島は、「みかんの島」と呼ばれるほどで、味が濃く酸度と糖度のバランスが良い「島そだち」や「ゆめほっぺ」といったブランドみかんでも有名です。
みかん鍋を食べられるお店
お侍茶屋 彦右衛門 大島本店/みかん鍋1人前2,200円(11月~3月頃の限定販売)
住所/山口県大島郡周防大島町土居1094-1
営業時間/11:00~22:00 定休日/木曜日
6.碁石茶 高知県長岡郡大豊町
刈り取った自生茶と農薬不使用のヤブキタを蒸し、筵(むしろ)に広げて発酵。その後さらに重石をかけて漬け込んで二次発酵させ、3~4cm角に切り分けて天日干しにしていきます。
碁石茶という名前は、干してある茶葉が碁石に似ているためつけられました。ほのかな酸味がある微生物発酵茶からは、瞑想へといざなってくれるような芳香が漂ってきます。
碁石茶を取り扱っているお店
大豊町碁石茶協同組合/大豊の碁石茶20g 1,296円(税込) 50g 3,024円
7.ぬか炊き 福岡県北九州市
ぬか炊きは、イワシやサバなどの青魚を醤油、砂糖、ぬか床で煮る福岡県・小倉の郷土料理。ビタミンやミネラルが豊富に含まれている、日本古来から伝わる発酵食品です。
北九州市小倉では、江戸時代初めからぬか床が、小倉藩主・小笠原忠政公によって持ち込まれ、ぬか漬けやぬか炊きが小倉に広がっていきました。
ぬか炊きを食べられるお店
宇佐美商店(百年床のぬか炊き)/サバのぬか炊き(2枚)750円 イワシのぬか炊き(2枚)750円
住所/福岡県北九州市小倉北区魚町4丁目1-30
営業時間/月〜土曜 10:00~18:00 日・祝祭日11:00~17:30
8.有明海のムツゴロウ 福岡県柳川市
日本では有明海と八代海にしか生息していないムツゴロウ。有明海のシンボルとして親しまれているムツゴロウは、古くから柳川の郷土料理の食材となってきました。
ムツゴロウの定番の食べ方といえば甘露煮。甘辛い味付けの甘露煮には、ムツゴロウの程よい風味が残っています。また、骨までしっかりと煮てあるので、頭からしっぽまで全部食べることができます。
有明海のムツゴロウ料理が食べられるお店
夜明茶屋/ムツゴロウワラスボ 活き造り 1,500円(税別) むつごろう甘露煮1,296円(税抜)
住所/福岡県柳川市稲荷町94-1
営業時間/11:30~15:00 17:00~22:00 定休日/火曜
9.松浦のアジフライ 長崎県松浦市
対馬暖流海域に近い伊万里湾を臨む長崎県松浦市は、アジの水揚げ量が日本一ということもあり、2019年に「アジフライの聖地」を宣言。市内には、アジフライが食べれるお店が29店舗もあります。
新鮮なアジを使ったアジフライは、ふっくら肉厚で、サクサクしていて、とってもジューシー。「いままで食べたアジフライは何だったんだ?!」という声が出るほど格段に美味しいですよ。
アジフライが食べられるお店
食味酒処 あじ彩/松浦海の恵み御膳(並)1,780円
住所/松浦市志佐町浦免1311-1
営業時間/12:00〜14:00 17:30〜22:00 定休日/不定
食事処 海道/アジフライ定食 880円
住所/松浦市鷹島町神崎免91-7
営業時間/11:00〜14:00 17:00〜22:00 定休日/水曜
まとめ
今回は、西日本のちょっとマイナーな郷土料理を紹介してきました。マイナーとはいえ、「さんまのなれずし」「みかん鍋」など、なかなかインパクトが強い郷土料理もありました。お取り寄せできる商品もありますので、気になったものがあれば注文してみて、それぞれの土地の味を楽しんでみてくださいね。
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