2011年に、第56回小学館漫画賞(一般向け部門)、第35回講談社漫画賞(一般部門)をダブル受賞した宇宙を舞台にしたヒューマンドラマの名作漫画。漫画だけでなくアニメ、映画化などもされたいわずとしれた大ヒット漫画のひとつです。
映画「宇宙兄弟」の撮影の際には、JAXA、NASA、ケネディ宇宙センターが特別協力するなど、航空宇宙開発を担う国際機関からも認められた漫画となっています。
今回はそんな「宇宙兄弟」の中から、人生の指針となる名言をピックアップしてみました。お気に入りの名言があれば、ぜひ使ってみてください。注:ネタバレを含みます。
南波六太(なんば むった)の名言
宇宙兄弟の主人公 南波六太の名言集を紹介します。物事の本質を見抜く力がある六太の言葉には力があります。
”失敗を知って乗り越えたモノなら それはいいモノだ。”
出典:宇宙兄弟 11巻#104より
キャンサット(空き缶サイズの超小型衛星)を作るときにムッタがつぶやいた名言。モノ作りに携わっている人にとっては特に刺さる名言ではないでしょうか。
失敗を繰り返して完成したモノこそ いいモノ、そして「失敗すること…が必要」という考えを持っておくと、新たなことにも挑戦しやすくなるかもしれませんね。
”本気の失敗には価値がある”
出典:宇宙兄弟 11巻#107 より
ピコとビンスと飲んでいたときに、ピコから「失敗に前向きなんだ」と言われたときに返した言葉。
「失敗すること…が必要」といっても、本気で取り組んだ結果の失敗でなければ価値がないということを悟っている発言です。
失敗することは悪いことではないものの、本気で取り組まずに失敗しているのであれば、その失敗から得られるものも多くはないということを気付かせてくれる名言ですね。
”大事なのは結局…今だ”
出典:宇宙兄弟 16巻#157 より
月面を想定した海底での訓練中にムッタとケンジどちらかしか月に行けないという事実を告げられて、二人の関係にヒビが入りかけてしまう。月に行きたいという”先のこと”を考えることで、”今できる”ことに集中できなくなっていた二人。
そんなときにムッタがアンディとの会話で気付いたこと。それが、”今”が大事だということ、今やっている訓練をどう最高のものにするかだけを考えるということでした。
目標を立てて先のことを見据えることは大切ですが、今できることに最善を尽くす、最高のパフォーマンスを出すことが目標達成への近道になるということを気付かせてくれる名言です。
南波日々人の名言
”もし諦めきれるんなら そんなもん夢じゃねえ”
出典:宇宙兄弟 2巻#13より
夢が小さくても大きくても、本気で夢を叶えようとするとき壁にぶち当たることはあるもの。そんなときに覚えておきたい名言が「諦め切れるんなら、そんなもん夢じゃねぇ」。
もう諦めようと思ったときに踏ん張って諦めずに続けられるかどうかは、どれほど真剣にその夢と向き合ってきたかに左右されるもの。壁にぶつかったとき、挫折を経験したときに覚えておきたい名言です。
金子 シャロンの名言
ムッタとヒビトにとって母のような存在のシャロン。宇宙飛行士になるため二人に英語を教えるなどした。子どものときからムッタとヒビトに指針となるアドバイスを送っている。
”「どっちが楽しいか」で決めなさい”
出典:宇宙兄弟5巻#39より
決定しなければいけないけれど決定することができない、迷ってしまったときに指針となる名言。
シャロンは、迷ったときには「どっちが正しいか」なんて考えちゃダメ。頭で考えなきゃいいの。あなたのことならあなたの胸が知っているもんよ。と続け、「どっちが楽しいか」で決めなさいと六太にアドバイスを送りました。
悩んだときには頭で考えるよりも、気持ちで考えたほうがあとあと後悔しない、自分が納得できる決定を下すことができるのかもしれませんね。
”悩むなら なってから悩みなさい。”
出典:宇宙兄弟3巻#19より
宇宙飛行士の3次審査までいったあとで、「自分に立派な志がなにかあるのだろうか」と考えだした六太。そんな自分が宇宙飛行士になっていいものかとシャロンに相談したところ、シャロンが返した言葉が「悩むなら なってから悩みなさい」というもの。
くよくよ考えてしまって、なかなか一歩を踏み出すことができない人への金言でもあるかと思います。なってみてから目標・目的がはっきりすることもあるかと思うので、悩まず一歩を踏み出すことの大切さを教えてくれている名言です。
”生きる勇気を与えるために生きているのよ”
出典:宇宙兄弟 24巻#232より
ムッタが「人は何のために生きているの?」と聞いたときのシャロンの答え。「私が思うに― そんなつもりはなくても人はね、誰かに生きる勇気を与えるために生きているのよ。誰かに勇気をもらいながら」
生きている目的が分からなくなることがあったら、この言葉を思い出してみると良いかもしれませんね。
デニール・ヤングの名言
”「空」は誰のもんでもない。「人生」は自分のもんだ。人生はコントロールが効く”
出典:宇宙兄弟 7巻#61 より
「人生も空模様と同じで晴れたり曇ったり、雨も降りゃ雷も落ちる」と語ったあとに、「空」と「人生」の一番の違いは何だか知ってるか?と六太に問いたあとに語った言葉。
人生も周りの状況に左右されることはあるけれど、それでも自分の周りのことに関してはコントロールすることができる。受け身にならずに、自分から動くことの大切さを説いている言葉ではないでしょうか。
”今のは心のノートにメモっとけ”
出典:宇宙兄弟 13巻#123より
ヤンじいの口ぐせが「心のノートにメモっとけ」と「頭のノートにメモっとけ」の二つ。大事なことは頭に入れておくだけじゃなくて心に刻んでおけという名言。
”どーせやるなら その道の一流を目指そうぜ”
出典:宇宙兄弟 13巻#125より
飛行訓練中に他のメンバーよりも遅れている気がしてきたムッタ。一流のパイロットについて語るヤンじいに「俺は宇宙飛行士になろうとしているわけで、一流のパイロットにまでなる必要はないと思うんだよ」と語る。
そのときの会話の流れが↑こちらの場面。一流のパイロットを目指すことで、一流の宇宙飛行士になる方法を見つけられるだろう、だから「やれるところまでやって何かを見つけろ」と、その道の一流を目指すことで見えてくるものがあるだろうと。
どんな仕事をしていても、その道の一流になることを目指していけば、仕事への取り組み方も変わってくるもの。そして、一流になることで見えてくる世界もあるはずです。仕事へのモチベーションを上げてくれる宇宙兄弟の名言のひとつです。
ブライアン・ジェイの名言
人の人生には、いくつもの”夢のドア”がある
出典:宇宙兄弟 23巻#222より
NASAのジュニアサマースクールで、NASAに憧れる10代の子どもに向けて話した言葉。
「宇宙へ行く」みたいな大きな夢を持った時、目の前に現れたバカでかいドアに畏縮して向こう側へ行くことを諦めてしまう。「開けられるわけがない」と―。
でも本当ははじめから、そんなバカでかいドアなんてものはない。小さなドアが、いっぱいあるだけだ。成長のドア、発見のドア、勝利のドア、賞賛のドア、―その小さなドアを開けるたびに君らの夢がひとつずつ叶っていく。
手探りでも何でもいい、意地でも次のドアに手をのばし続けること。そんなことをしている間に気付いたら宇宙遊泳しているかもよ。
大きな夢を達成したい、大きな目標を成功させたいと思ったときに、小さなドアをひとつずつ開けていくという感覚を持っていくと、着実にその夢・目標に近づけるようになるでしょう。
ビンセント・ボールドの名言
”人生は短いんだ…!”
出典:宇宙兄弟 11巻#109より
学生時代のビンセント・ボールドの名言。親友リックを亡くしたあと、宇宙飛行士になるという目的を心に決めたときの言葉。
「人生は短い」という言葉は、様々な場面でビンスが口にしています。時間を有意義に使うこと、時間を生み出すことで、目標を達成しやすくなるということを教えてくれる名言です。
ピコ・ノートンの名言
”テンションの上がらねえことに…パワー使ってる場合じゃね…!”
出典:宇宙兄弟 11巻#109より
学生時代のピコ・ノートンの名言。親友リックを亡くしたあと、宇宙船を作る技師になるという目的を心に決めたときの言葉。
大人になったピコは月からの帰還船「オリオン」のパラシュート展開・製造プロジェクトの総合責任者になっています。テンションの上がること、自分の本当にやりたいことにパワーを全振りすることで、自分のやりたい仕事に就くことができる可能性が高くなるのは間違いないでしょう。
まとめ
宇宙兄弟の登場人物の名言を紹介してきました。これからも漫画の中の名言をどんどんと追加していきますので、お気に入りの名言を見つけたら使ってみてください。
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